セーザイゲームを使った森林教育指導者育成講座を開催しました。
熊野は台風の影響で時折大嵐の中でしたが、高校生から大人まで14名が参加してくれました。
今回の講座の目玉は、セーザイゲーム後にリアル製材の体験。30㎝の一般材(B材)と枝打ちされた材(S材)を製材し、出来上がりの製品の比較を行いました。
セーザイゲームは原木を落札して仕入れるところから始まります。
いい原木を見極めるコツや、製材所の戦略をお話ししてどうやって落札するか、いろんな戦い方があります。
製材の楽しさと難しさを、セーザイゲームで楽しく学んでいただけた後に製材についてお話をしました。あいにくの天気だったので丸太を近くから見られませんでしたが、熊野原木市場の雰囲気はわかっていただけたと思います。
場所を製材工場に移動して、実際に製材している様子を見学していただきました。
製材のキモを理解した後なだけに、参加者の皆さんの食いつきが違います。
B材は220㎜×26㎜ムジの板が1枚もとれませんでしたが、S材はムジの板が7枚もとれました。手を入れた丸太がいかに凄いかを実際に見て、参加者の皆さんはとても驚いていました。それだけ丹念に育てられた丸太がB材とさほど変わらない値で取引される現状が山にとって深刻な状況であることをお伝えしました。
「木を高く買って」とお願いするだけではなく、伝え方を工夫し、きちんと価値を理解してもらい持続可能な価格で買ってもらえる活動が大事だと思っています。
そんなことを語れる森林教育指導者さん達を増やし、ヨボヨボの林業を一緒に元気にしていきたいです。
熊野林星会は「林業・林産業出前講座」を受け付けていますので、お問い合せください。